工場を歩く
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【今週の一冊】
●『工場を歩く』
ものづくり再発見
著:加藤 正文(文),綱本 武雄(画)(神戸新聞総合出版センター)
2005.7 / ¥1,680
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◆ 燃える一言 ◆
『ものづくりの魂は 自足しない。(小関智弘)』
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私やまさんは、兵庫県の片隅の工場で、日々汗を流しています。
日ごろは自分の働く現場や、関連工場しか目にすることはありませんが、辺
りを見渡せば、製菓工場やビール工場、製鉄所や造船所など、多種多様な工
場で働く「同志」がいることに気づきます。
近くても、なかなか覗くことのできない兵庫県下の「ものづくり」の現場を、
精緻なペン画のイラストとレポートで、紙上見学会といきましょう。
「鉄と船以外はすべて包む」といわれるほど、段ボールのユーザーは、飲料、
食品、家電、その他あらゆる産業部門を網羅します。
段ボールの生産量は景気のバロメータとしても利用されており、実際2003年
秋からの生産量は前年を上回り、景気回復を裏付けています。
レンゴー三田工場のラインでは、ロール状の原紙から波状の中芯を作り、表
と裏にライナーと呼ばれるシートを貼り付けて、実に毎分260mの速さで
張り合わせていきます。
それを「すべてオーダーメード」といえるほど「多品種“変量”」の形状に
打ち抜き、1日350品目の注文に即応できる体制をとっています。
しかも段ボールのリサイクル率は9割以上であり、繰り返し再生されている
環境にやさしい製品なのです。
金物の町・三木にある岡田金属工業所は、替え刃式のこぎりのトップメーカ
ーですが、これまでの栄光にすがることなく、生産性向上に取り組んでいま
す。
刃の輪郭をつくる「自動ヒガキ目立て機」は、手作りで仕上げていた刃の整
形を自動化し、更に刃幅の自動測定結果をフィードバックして補正します。
冒頭の言のごとく、現状に満足せず、常に上を求め続けるのが職人の気概で
あり、ITも道具として有機的に使いこなす柔軟さが必要です。
描きこまれたイラストの、自動研磨機の機構をじっくり眺めると、汎用機に
はない独特の「知恵」をひしひしと感じ、飽きさせません。
また松下電器のパソコン組立のセル生産の様子を描いたイラストには、お金
をかけずに作業性を上げた道具=「からくり」が紹介され、組立に使うセル
=屋台が、「整然」でも「雑然」でもなく並べられている様子も表されてい
ます。
こうしてみてみると、工場内のイラストは、廃れ行く職人芸を味わい深く描
くため、という「後ろ向き」な意味よりも、最新の生産技術情報を写真では
流出させられないために絵にした、という「攻め」の意図が感じられます。
身近なところで、こんなにも「熱い」ものづくりを仕掛ける工場があること
に誇りを感じ、同時にイラストや他人の文章ではなく、この目で現場を見た
くてウズウズしてきます。
見学の申し込み先まで丁寧に記載されているので、関西地区の方、お気に入
りの工場に、この連休にでもお子さんを連れて、訪れてみてはいかがでしょ
うか。
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◇ カンドコロ! ◇
パイプの製法には、鉄板を丸めて溶接する方法と、鉄の棒を伸ばして作る「
継ぎ目なし(シームレス)」がある。
後者は継ぎ目がない分、作り難いが強度は高い。
「パイプの住金」と呼ばれる住友金属工業のシームレスパイプ製造現場の様
子が描かれている。
「押し抜き」といわれる製法は、円柱状の鋼塊の中央を芯金で押し、リング
状の型に押し込んでいく。
型を通すときに、すべりを良くするためにガラス粉をかける。
人が歩くのと同じくらいのスピードで、象の鳴き声のような摩擦音を響かせ
ながら外周が絞られていく。
一つ目の型を通り抜けたら、鋼塊を引き抜き、通したリングはワイヤで引き
上げる。
そうして2つ目、3つ目の型に通して、段々と外径を狭めて細くしていく。
文字では分かりにくいが、イラストならば一目で分かる。
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◆ 熱い行動 ◆
地元の工場に、足を運んで、じっくり見てみよう。
小学生だけに工場見学させていては、もったいない。
現場の「楽しさ」「面白さ」を、文字や絵、言葉を駆使して伝えよう。
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◆ 燃えるゲージ ◆ | 炎 | 炎 | 火 | (炎3つが満点)
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工場を歩く(55工場の紹介)
コラム・休憩時間
1 工都クルージング
2 工場を歩く装い
3 働く環境
4 建築ウォッチングで温故知新
5 おみやげ
6 「工場を歩く」メーキング
インタビュー 小関智弘さんに聞く


Comments
このまえINTERMOLDにいきましたが、日立金属のかたがSLD-MAGICという新型金型鋼と、さらに直近に開発したHPM-MAGICという材料の紹介をしていましたが、「トップに甘んじてはいけない。」といっていたのが印象的でした。
Posted by: あらかね | April 23, 2008 at 10:22 PM