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November 02, 2005

ものづくり魂

monozukuridamashii
 【今週の一冊】
 ●『ものづくり魂』
  この原点を忘れた企業は滅びる

  著:井深 大 編:柳下 要司郎(サンマーク出版)
   2005.9 / ¥1,995

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 ◆ 燃える一言 ◆

 『会社では「ものをつくりたい」という欲求が、
 
                     最大・最良の「絆」となる。』

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 昨年から今年にかけて、全国で「本田宗一郎と井深大展」という展示会が開
 催され、やまさんも大阪の会場に訪れました。
 
 (そのときの感想はブログにあります⇒ http://tinyurl.com/c3p9x )
 
 自転車にエンジンを取り付けた「バタバタ」や、おひつにヒーターを貼った
 だけの「電気炊飯器」といった、創業期のホンダ、ソニーの「製品」を実際
 に見ることができる、貴重な機会でした。
 
 それらの製品からは、とても現在の両社の姿は想像すらできませんが、「も
 のづくり」で世の中に貢献したい、という創業者たちの熱き志が、その後の
 躍進の原動力となったことは、ひしひしと伝わってきました。
 
 本書は、ソニーの生みの親、井深大が、その盟友、本田宗一郎について語っ
 た内容と、井深と共にソニーを育てた盛田昭夫との対談を軸に、日本を元気
 にする三人の「ものづくり魂」を描いています。
 
 
 本田と井深は共通して、まず最初に「こういうものをつくりたい」と、今ま
 でにない大きな目標を掲げてしまいます。
 
 こんな技術があるから、ではなく、とにかく目標にあった技術を探していく
 のです。
 
 ソニーが初めてテープレコーダを開発したときも、何も分からない全くの素
 人ですから、紙に磁石の粉をご飯粒で貼り付ける、なんてことを大真面目に
 やっていくところからのスタートでした。
 
 本田宗一郎も、まだ日本の片田舎のオートバイメーカーであったときに、世
 界最高峰のマン島TTレースに出場すると宣言してしまい、その後現地で見
 たレベルの格段の差にショックを受けます。
 
 そこから、当時の常識を2,3倍も上回る、8,000回転以上も回るエンジンを
 つくると狙いを定め、出てくる問題を全て解決して、高速回転エンジンをつ
 くり上げ、TTレースを制覇してしまったのです。
 
 
 本田はその後、自動車用のエンジンでも、排気ガスを後で浄化するのではな
 く、完全燃焼により排気をクリーンにする、従来とは全く異なる発想のCV
 CCエンジンをつくり上げます。
 
 その根底にあったのは、「多くの人に喜ばれるもの、多くの人を幸せにする
 ものをつくりたい」という信念です。
 
 ソニーも、トランジスタの周波数をどんどん上昇させ、世界初の短波ラジオ、
 FMラジオを生み出し、新しいものをつくり出す事に徹底的にこだわりまし
 た。
 
 昨今のソニーの低迷は、この「ものづくり」へのこだわりが薄らいだからで
 はないでしょうか。
 
 
 では、「ものづくり魂」を育むために必要な教育とは何でしょうか。
 
 それは、「見たり、聞いたり、試したり」することであり、特に「試したり」
 が欠けていると、井深氏は指摘します。
 
 会長になっても白のつなぎで現場に降り、ハンマーで左手を傷だらけにして、
 宗一郎は現場で自ら「試して」みました。
 
 こう聞くと無鉄砲になんでもやってみたように思いますが、いざ試すときは
 細かいところまで慎重に気を配り、優れた洞察力や見識を養ったのです。
 
 
 「怖いのは失敗することではなく、失敗を恐れて何もしないことだ」
 
 本田氏の言葉を肝に銘じ、今一度、「ものづくり」の喜びという原点に立ち
 返ろうではありませんか。
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 ◇ カンドコロ! ◇
 
 井深は、本田に「牛の角はどうやってついているか、知っているかい」と訊
 ねられた。
 
 雄の牛には角が生えていることは知っているが、角が前か耳が前かと聞かれ
 て、目をシロクロさせてしまった。
 
 実は牛の角のことを知らないのは井深だけではなく、普段、牛をよく目にし
 ている農村の若者まで「さあ、どうやってついていたかなあ」と分からない。
 
 本田は得意になって絵を描きながら説明した。
 
 彼がいろいろな人に聞いて回ったところ、答えられたのは画家だけだったそ
 うだ。
 
 我々は、目を開けてものを見ているようで、案外、見ていないことが多い。
 
 これでは創意工夫なんかできっこない、普段からものを良く見ることが大切
 だと本田は言いたかったのだ。

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 ◆ 熱い行動 ◆
 あなたは誰のために、何のためにつくるのか。
 「自分が儲けるため」か、「人を幸せにするため」か。
 
 スタート(今の技術の延長)から考えるな。
 ゴール(達成した製品機能)から考えよ。
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 ◆ 燃えるゲージ ◆ | 炎 | 炎 |   | (炎3つが満点)
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 I部 わが友・本田宗一郎
  1 本田さんと私
  2 技術者として使命感
  3 ものをつくることへのこだわり
  4 見たり、聞いたり、試したり
  5 「日に新た」
  6 論より直感
  7 本田さんの遊び・私の遊び
  8 好奇心に限度なし
  9 競争のないところに発展はない
  10 本田さんがだいじにした“商売の心”
 II部 わが相棒・盛田昭夫

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Comments

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