負けるな町工場

【今週の一冊】
●『負けるな町工場』
ハンデをプラスに変える発想法
著:中里 良一(日刊工業新聞社)
2002.6 / ¥1,890
----ものづくりを応援!技術士やまさんの「えんぢに屋本舗」-----
◆ 燃える一言 ◆
『今日、長引いた不況で町工場の経営に夢も希望も
なくしている経営者は大いに違いない。
しかし、町工場の一番大きな財産は、
“小さいからこそ自分の好きな夢がみられる”ことであろう。
その夢をなくしてはいけない』
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「町工場」と聞いて、イメージするのはどんな姿でしょうか。
狭い路地裏にある油にまみれた薄暗い工場。
納期に追われ、薄汚れた作業服で、黙々と働く年老いた社員。
仕事量の確保や、資金繰りに汲々とする経営者―。
そんな、夢も希望もない、いわゆる「3K(暗い、汚い、きつい)」職場の
代表のように描かれることが多いことでしょう。
しかし、本書の著者が経営する「中里スプリング」は、規模こそ「町工場」
ではあるものの、どんな大企業にも劣らない「楽しい、夢の溢れる」工場で
す。
例えば、一年間で最も頑張った社員に対する報酬は、金一封、なんてもので
はなく、「会社の設備と材料を自由に使って自分の好きなものを作ることが
できる権利」が一つです。
ばね材料を利用して、ロボットやカブトムシなど自由に作って良い権利であ
り、これが新たに「ワイヤーアート」という新しい事業のベースにもなって
いるのです。
さらにもう一つ与えられる権利が、自分の担当しているお客さんの中で、自
分が親しみを持てない取引先を「リストラ」する権利です。
ちょっと驚くべきことですが、これも社員が楽しく仕事をするためであり、
「取引先は取引額でなく、好き嫌いで判断する」のが中里流なのです。
また、コンサルタントのセンセイに言わせれば、町工場は「作業環境が悪い」
「整理が悪い」「いい設備がない」など問題点だらけですが、それを「欠点
だらけ」ではなく「個性に溢れている」のだと、発想の転換を促します。
もし小さくて薄汚いけれど行列のできるウマいラーメン屋と、オシャレで広
々としているが、食べに行ってもこれといった特徴のないレストランとであ
れば、多くの人は前者に行くでしょう。
町工場も、同じ労力をかけるのならば、不慣れな社員教育や生産管理に向け
るより、徹底して得意な分野を盛り上げていった方が社員も楽しいし、変に
ぎくしゃくしたところがなくなります。
本当に優秀な技術や製品ならば、町工場のつまらない欠点なんか、どうでも
いいのです。
町工場が本当に何とかしなくてはいけない「3K」とは、「企画力がない」
「既成概念から抜け出せない」「希望がない」の3つであり、この3Kから
抜け出すことが、町工場の未来を拓くのです。
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◇ カンドコロ! ◇
ハンデをプラスに変える発想法は、「負けるな町工場!勝ち上れ!」
負 負の連鎖から抜け出し
け 健全な経営をして
る 留守番役の脇役で終わるのではなく
な なるほどと思わせる技術を持ち
町 町にとって必要不可欠な大きな歯車となり
工 工程を楽しむモノづくりを行う
場 場所であると自覚すべし
! !
勝 勝利を目指して
ち 力を合わせて
上 上昇気流の風を呼び寄せ
れ 劣等感を自信に変えよう
! !
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◆ 熱い行動 ◆
ステレオタイプな批評や講釈は、現場では間に合わない。
「中小企業だから」「下請けだから」と、愚痴をこぼさず汗こぼせ。
ものづくり、人づくりは楽しいもの、楽しませるものだ。
会社を大きくするのは、金を儲けるのは何のためか。原点を忘れるな。
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◆ 燃えるゲージ ◆ | 炎 | 炎 | 火 | (炎3つが満点)
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第1章 生きている町工場
第2章 求められる経営者像
第3章 小さな会社がやるべきこと
第4章 情報化時代の町工場
第5章 負けるな町工場
第6章 五〇音別経営名言集
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◆ 関連ページ ◆
・著者 中里スプリング
・出版社 日刊工業新聞社
・アマゾン 『負けるな町工場』
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