未来を創る力「ものづくり」のすすめ

【今週の一冊】
●『未来を創る力「ものづくり」のすすめ』
著:梅原 猛,西沢 潤一,永 六輔,野田 一夫 (講談社)
2002.12 / ¥1,575
----ものづくりを応援!技術士やまさんの「えんぢに屋本舗」-----
◆ 燃える一言 ◆
『人間というのは、あまりしょっちゅう道を踏み間違えては
いないわけです。
ちょっと失敗したというようなことが、後になって必ず生きてくる。
人生においては、失敗の体験を次に生かすことが実は大事なのです』
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※本記事は07/4/4発行のメルマガの内容です。
新年度を迎え、新たな社会人として社長や先輩の訓示を受けた方も多くいる
ことでしょう。
ウン十年前に、かつて「新人」であった方も含め、桜舞い散る新たな門出の
とき、改めて「ものづくり」の意義を確認する良い機会です。
日本を代表する文化人の方々に、熱く「ものづくり」の素晴らしさを語って
頂きましょう。
全国を旅し、各地の職人と交流が深い永六輔氏は、「計量法反対運動」に乗
り出したことがあります。
尺貫法からメートル法に改定したこの法律では、定規や升を製造販売するこ
とに懲役や罰金という「罰則規定」を定めていました。
このため例えば大工道具である「曲尺(かねじゃく)」が職人の手に入らな
くなったため、永氏は曲尺を堂々と「密造」し、それを各地の警察署に「自
首」して回る、という運動に乗り出したのです。
この悪法はその後改定されるようになりましたが、その間、肝心の職人さん
達が自ら声を上げ、意見を言うことがありませんでした。
また、職人の仕事は、一人で完結するものではなく、道具を作る人、更にそ
の道具の材料を作る人が連綿とつながっていますが、その一部が欠けたがた
めに、絶滅の危機に瀕している「職人技」が多数あります。
こうした経験から、職人が立ち上がり、横のつながりを持つためのネットワ
ークづくりを提言しています。
ダイオードや半導体レーザー、光ファイバーという光通信に欠かせない技術
を一人で考案し、実用化の糸口を開いた西澤潤一氏は、「独創性」の大切さ
を叫びます。
トランジスタの発明の際、実験材料も乏しい中で西澤氏が取った方法は、「
午前中はしゃにむに論文を読め。午後になったら、何が何でもとにかく実験
を繰り返せ。夜になったら、昼間にかせぎためた実験結果を整理してみる」
という、とある先生の教えの実践でした。
「なぜだろう」ということをとことん突き詰めていくと、論文の一つひとつ
に直接の答えはなくとも、「ははん」と思う一節に巡り合い、大きな発見の
きっかけとなったと言います。
「できないことをできないと証明するのは難しい。根拠なしにできないと言
うな!失敗など恐れずおやりなさい」と、氏は若き研究者、技術者へメッセ
ージを送っています。
その他、「経営とものづくり」を語る野田一夫氏、そして思想家 梅原猛氏と
いう日本を代表する文化人による、「ものつくり大学」での講義内容をまと
めた本書は、新人のみならず、我らエンジニアの襟を正す示唆に富んでいま
す。
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◇ カンドコロ! ◇
太平洋の底に沈められ、世界の通信をつなぐ「光ファイバーケーブル」。
1本20μmのガラス繊維を束ねて、プラスチックのようなもので覆って海底
に沈められているが、実際に通信を始めようとすると「事故」が起きた。
そのケーブルをサメが噛み切ってしまったのだ。
そこでいろいろと調べて、サメが嫌いな材料は何かを試験を繰り返し、よう
やくサメの嗜好に「合わない」材料を見つけた。
近代的な光通信においても、最後まで問題になったのは、極めて原始的とい
ってもいい問題だったのだ。
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◆ 熱い行動 ◆
「職人技」は守らねばならないが、「職人気質」だけでは続かない。
後進の育成を含めて、ネットワークを構築せよ。
「できる、できる、必ずできる!!」
ひたすら唱えて、一つ所に命を懸けよ。
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◆ 燃えるゲージ ◆ | 炎 | 炎 | 火 | (炎3つが満点)
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伝えたい職人の技と心意気(永六輔)
独創性ある人、出でよ(西沢潤一)
経営というものづくり(野田一夫)
ものづくりは日本の誇り(梅原猛)
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◆ 関連ページ ◆
・ものつくり大学
・出版社 講談社
・アマゾン 『未来を創る力「ものづくり」のすすめ』
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